本格ヴィーガンうどんつゆ

試食イベントでいつも絶賛されるヴィーガンだしのしいたけ煮物をベースに、純植物性の材料だけを丁寧に調理して、化学調味料ゼロの美味しいうどんつゆができました。椎茸と一緒に煮ただしがらもとても美味しいです!天然素材のばらつきを抑えて必ず美味しくできるよう工程を細かく分けて味の調整をしやすくしてます。


うどんは禅僧にとって重要な意味があります。禅寺では食事の時に音を立てることは許されず、お粥のおかわりは3杯までですが「うどん供養」だけは盛大に音を立ててすすり、好きなだけおかわりすることが許されています。

約800年前に禅宗の開祖道元が乗った船に中国の老僧が日本産の干し椎茸を買いに来ました。この老僧は禅料理の責任者、典座(てんぞ)でした。彼は片道23キロも歩いて日本の椎茸を手に入れ、最高に美味しいうどんのつゆを作り、若い雲水たちに端午の節句にふさわしい美味しい食事を提供したいと考えていました。干し椎茸にまつわる物語は精進料理のバイブルである「典座教訓」に2回も登場し、道元にとって干し椎茸が引き寄せた大切な出会いであったことがうかがえます。

材料(2人分)

  • 干し椎茸 5枚(乾燥20-30g
  • 昆布 12g
  • 大豆 20g
  • かんぴょう 2g
  • みりん 30ml
  • しょうゆ 30ml
  • 穀物酢又は黒酢 小さじ1
  • かえし用◎しょうゆ 40ml
  • かえし用◎ざらめ 15g
  • かえし用◎みりん 15ml
  • うどん 2人分
  • 小ねぎ等お好みの薬味 適宜
  • だしがら煮物用○お水 50ml
  • だしがら煮物用○しょうゆ 大さじ1
  • だしがら煮物用○みりん 小さじ2

手順

1

(昆布は30分ほど水に浸してから包丁で細切りしておくと切断面から良くだしが出ます。)
2

大豆はきつね色になるまで弱火でから炒りする。乾いた金属音→こもった音→乾いた金属音、と変化したらできあがり。
3

切り昆布と炒り大豆を一緒にしてひと晩水に浸す。干し椎茸は軽く洗って別の器でひと晩冷水に浸し冷蔵庫で水戻しする。
4

350mlの昆布大豆だし(足りなければ水を加え調整する)と、椎茸だし300ml、合わせて650mlのだしを鍋に入れる。
5

椎茸・昆布・大豆、かんぴょうを加え一緒に煮て2分沸騰させてアクを取る。
6

火を止めて30分間冷ます。冷める過程でもじっくりだしが出ます。
7

(6)のだし汁を濾す。約440mlに水で調整します。(だしがらは後で美味しい煮物にするので取っておく)
8

(椎茸の傘は5ミリ幅の厚めにスライスに、軸は硬い部分だけ切り落とし、細く割いておく。)
9

(7)のだし汁のうち300mlと椎茸の傘を鍋に入れ、みりん、しょうゆ、酢を入れてひと煮立ちさせてアクを取る。
10

弱火でさらに10分煮て煮汁を180ml程度まで減らし火を止めて冷ます。(椎茸は10分後に取り出す。)
11

◎の調味料を別の鍋に入れて、量が少ないので、鍋を傾けて弱火でざらめが溶けるまで箸でよく混ぜ加熱して、かえしを作る。
12

(10)の残り汁180mlに(7)の残りだし汁140mlと(11)のかえしを加えて混ぜ合わせる。
13

つゆを冷ます。(冷めると味がまろやかになり、時間が経つと味に深みが増します。350mlくらいあるはずです。)
14

※(だしがら煮物)だしがら、椎茸の軸、○を加えて煮汁が少なくなるまで煮る。
15

うどんを茹でて、(13)のつけつゆで頂く。椎茸の煮物と、お好みの薬味と(14)の煮物を添える。
16

アレンジ例:かけうどん
17

アレンジ例:そば

ポイント

人数を増やすときや、上等な椎茸を使うときは、椎茸のうまみが濃すぎて苦味を感じることがあります。そのときは椎茸だしを水で薄めるか昆布だしを増やせばOKです。
うどんつゆの出来上がりは330-350mlで時間が経つと味がまろやかになります。

干し椎茸は冷水で戻すと雑味が出ずに甘みが増して美味しくなります。

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動画

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